ラトナ(株)は、このたびKubernetes等を利用したコンテナオーケストレーションをエッジ端末で行う技術と関連リソースを開発し、この技術に関連する特許出願を行った。
同社では、創業時よりIoT/エッジコンピューティングの事業開発・技術開発を推進してきたが、今後、様々なセンサシステムやエンドポイントを対象に、コンテナオーケストレーション技術を用いて開発・リソース管理できる環境が必須になってくることから、今回の技術開発に至った。
開発技術(特許出願中)の概要
たとえば工場では、製造工程において多数のセンサを設置し、センサ情報を制御・集約する処理システムが稼働している。今回開発した技術を利用することで、センサ情報処理システムを、 コンテナのオーケストレーション技術を用いたプラットフォーム上で開発・リソース管理することが可能になる。
また、工場内でのエッジコンピューティングにおいて、センサ・ロボット制御システムなどのエンドポイントにアプリケーションや各種機能を配信したり、機能を切り替えたりすることが可能になる。
さらに、ダウンタイムゼロのエンドポイント管理システムや、リソースを日/時間単位で切り替え資源を有効活用するなどの、オーケストレーションシステムの利点をエッジ環境に持ち込むことができる。
オープンソース化
今回開発した技術(特許出願中)は、原則としてすべてラトナからオープンソースで提供する予定。現在、一部の取引先には既に当該技術をオープンソースとして、PoC等で利用してもらっているが、今後、より広く普及させていくために、ラトナではオープンソース化をさらに推進していく計画。
マイクロサービスアーキテクチャ
ラトナは、今回の開発技術をベースとして、マイクロサービスアーキテクチャの開発、あらゆるプロダクトやソリューションへの応用を推進することを目指している。このマイクロサービスアーキテクチャを活用すれば、たとえば、ドローンのユースケースで開発したセンサドライバ(群)が、工場のロボットのユースケースにおけるセンサドライバ(群)にマイクロサービスとして適用・応用される、といった用途が期待できる。
今後の技術開発・事業展望
今後は技術ベースのうえに使いやすさを向上させ、製品化に向けて開発・推進を進めていく。また、ラトナ内の技術関連・事業関連プロジェクトにとどまらず、パートナー企業との戦略的提携を進めながら様々な分野での事業開発推進・プロダクト開発推進を行っていく。