<イタリア・ボラーテ、2019年3月22日>Bastos Viegas社は、ステンレスの代わりとなる費用対効果の高い材料としてIxef(r) PARAをZillion Black(r) 単回使用手術器具に採用した。
Zillion Black(r) 単回使用手術器具セット(SUI)は剛性の高い医療用グレードのIxef(r) GS-1022 GY51耐ガンマ線ポリアリールアミド(PARA)樹脂から成形され、キュレット、多様な鉗子、ニードルホルダー、皮膚ステープルリムーバーなどにより構成されている。ヨーロッパ製のZillion Black(r) SUIは、EN ISO13485-2016に登録された品質システムの下、厳密なクリーンルーム条件下で製造され、酸化エチレンガス(EtO)を使用して自社で滅菌され、EUの医療機器に関するクラスIIaのCEマーク認証を取得している。
「現在、病院や医療機関は、最適な機械特性と人間工学に基づく特性を持ち、最小限の取り扱いコストですぐに使用できる外来用手術器具をこれまで以上に必要としています」と、Bastos Viegas社のCEOであるLuis Guimaraes氏は述べている「ソルベイのIxef(r) PARAは、Zillion Black(r) 単回使用手術器具の性能に不可欠な剛性と寸法安定性、また金属のような強度を備えています」。
ポルトガルに拠点を置くBastos Viegas社は、現在、ステンレス製の器具に代わるものとして、すべてIxef(r) PARA生体適合性樹脂から成形された最大100種のSUIに対応できるように生産ラインを拡大しているところ。Bastos Viegas社は、他社にはない特長として、高度な予測モデリングと3D印刷による試作を使用して射出成形ツールを自社内で設計・製造し、設備や適切な金型を完全に最適化している。
Ixef(r) PARAは、より優れた強度と剛性に加えて非常に美しい表面外観を備えている。この高機能ポリアミドは、高エネルギーガンマ線照射後も、外観や物理特性の変化がほとんどない。ISO 10993に規定された生体適合性試験の結果、Ixef(r) PARA樹脂は細胞毒性、感作性、皮内反応性、急性全身毒性が一切ないことが立証されている。ソルベイは、体液や組織との接触が限定的な(24時間未満)医療用途向けにこの製品を提供している。
「ソルベイとBastos Viegas社との現在の協力関係は、医療機器メーカーがパートナーに期待する信頼性、製品開発や技術および規制サポートを示しています」と、ソルベイのスペシャルティポリマーズGlobal Business UnitでGlobal Business Manager for Healthcareを務めるJeff Hrivnak氏は述べている。「Bastos Viegas社が同社の顧客にさらなる価値を提供するための製品開発を進め、製品レンジをさらに拡げていくのに対応し、ソルベイはヘルスケア業界向け材料の主要サプライヤーとして、その経験を生かし続けていきます」。
■Bastos Viegas S.A.社について
Bastos Viegas S.A.社は、ポルトガルのペニャフィエルに最新の高効率な生産施設を持ち、現時点の従業員数は約360名。Bastos Viegas社の製品は多岐にわたり、その品質標準は国際的に認められている。また、ポルトガルや輸出市場での顧客や正規代理店との緊密な連携を構築している。小規模な外来手術から手術用ドレープセット、カテーテル、麻酔のほか、特別な手術用の手術用器具まで、多様な手術用器具を製造している。同社の目標は、一貫した高品質のヨーロッパ製製品を提供するといった信念を維持し、発展させること。Bastos Viegas社はEN ISO 13485:2016の認定を取得している。医療用機器と見なされるすべての製品にはCEマークが付いており、登録済みで使用が認められている。