Quantcast
Channel: コンバーティングニュース
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7252

【センサ】DIC 柔らかいエレクトロニクスを実現した無線タイプ開発

$
0
0

 DIC(株)は、商業施設やオフィスビルなど施設内の温度や湿度、照度のセンシングに用いるセンサデバイスを開発し、2018年秋より複数企業との実証実験を開始した。同開発品は、DICグループ製品を組み合わせることで、手で曲げられる柔軟性と設置・除去作業の簡便さに加えて、安全性や意匠性を兼ね備えた画期的な無線タイプのセンサ。
SnapCrab NoName 2019 2 3 10 11 8 No 00 商業施設やオフィスビルなどで快適な空間を維持するためには、施設環境の測定が不可欠。また、環境負荷低減が求められる中、空調などにおける省エネルギー対策を講じる際にも施設環境のデータ化が求められている。
 一方、これまでの主流である有線タイプのセンサは、既存施設へ設置しづらいことや、テナントやフロアレイアウトの変更時に適所設置できないことが課題であった。また、無線タイプの場合も、従来製品の多くは筐体がプラスチック成形品であり、取り付けが簡便な両面テープでの固定には落下の危険性を伴うことが課題であった。加えて、筐体の厚みやカラーバリエーションの少なさによる施設デザインとの不調和に対して、改善を求める声が高まっている。
 このたびの開発品は、
1.回路基板に同社グループ製品である配線用導電インキ「SunTronicTM」(サントロニック)を用いた印刷方式を活用することで、柔らかく曲げることのできる筐体と、約5mmという薄さと約20gという軽さを実現した。加えて、設置面に同社製品である再剥離性粘着テープ「DAITAC®」(ダイタック)を採用することで、「貼る、剥がす」といった設置・除去作業の簡便化を実現した。
2.基材には柔軟性と難燃性を備えた材料を採用しながら、表面を印刷シートで外装したことにより、安全性だけでなく意匠性も有する。
3.無線通信方式にはLPWA(Low Power Wide Area)の1つであるLoRa方式を採用し、その低電力性能および長距離通信能力と、シンプルなスター型のネットワークトポロジ※により、バッテリー駆動と簡便な機器管理、システムコストの低減を実現する。
SnapCrab NoName 2019 2 3 10 10 49 No 00
 DICは、同開発品について実証実験を重ね、1~2年内での製品化を目指す。
※ネットワークトポロジ:ネットワークの接続形態の総称。スター型は、中心となるハブに各端末が接続されている方式。端末同士が接続されているメッシュ型に対して、通信制御が簡単になる。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7252

Trending Articles