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【レーダー】三菱電機、「樹脂成形導波管スロットアレーアンテナ」開発

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  三菱電機(株)は、業界トップクラス※1のサイドローブ特性※2・交差偏波特性※3・電力効率※4を有し、樹脂成形でアンテナを構成することにより軽量化・低コスト化も実現した「樹脂成形導波管スロットアレーアンテナ」を開発した※5。これにより、レーダー分野における観測範囲拡大・高精度化、通信分野における大容量化・高速化に貢献する。

 開発の特長は次の通り。
1.樹脂成形による「導波管スロットアレーアンテナ」を開発し、軽量化・低コスト化を実現
 ・独自のボス・アイリス構造※6を採用し、樹脂成形品固定と電気特性補償を両立した「樹脂成形導波管スロットアレーアンテナ」を実現
 ・同社製の金属スロットアレーアンテナと比べ、40%の重量削減、90%のコスト低減を実現
  ・ボス:ネジ止め穴をつくるために必要な、小さな円筒形の突起構造
  ・アイリス:導波管内部に絞りをいれ、電気特性を調整する構造。本構造では一部のボスや形状を保つために内部に施した凹凸のリブ構造が、アイリスの役割を兼ねている
2.独自の構造により業界トップクラスの高性能を実現
 ・広島工業大学と共同で、最適なビーム成形を可能とする新リッジ構造※7を開発
 ・業界トップクラスとなる、従来比※1で60%のサイドローブ低減、90%の交差偏波低減、10%の電力効率の向上を実現

 今後、気象レーダー分野への適用を視野に、実用化に向けて開発を進める。

※1 2019年1月25日現在、同社調べ。一般のパッチアレーアンテナと比較において
※2 不要な方向への電波放射を表す指標
※3 不要な偏波成分を表す指標
※4 アンテナに供給された電力と実際に放射される電力の比
※5 国立研究開発法人 科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)「卓越した電波干渉低減能力を有する新リッジ構造の樹脂製導波管アンテナの開発」の助成を受けて実施
※6 成形品を固定するための機能と導波管内部の電気特性を確保する機能を一体化した独自構造
※7 アンテナ内部に障壁のような構造を組み込み、小型化を図る手法


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