NEDOプロジェクトにおいて、単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)と産業技術総合研究所は、スーパーエンジニアリングプラスチックの一種であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)にスーパーグロース法で作製した単層カーボンナノチューブ(SGCNT)を加えることで、世界最高水準の耐熱性(450℃)と機械強度(曲げ強度1.8倍)を同時に達成し、かつ射出成形可能な新しいスーパーエンジニアリングプラスチック「PEEK/SGCNT複合材料」を開発した。
今後、耐熱性の観点からスーパーエンジニアリングプラスチックが、軽金属材料などに代わり、自動車部材、航空・宇宙産業用部材などの軽量・易成形PEEK材料として飛躍的に適用範囲を拡大することが期待される。
左がPEEK単体、右がPEEK/SGCNT(5wt%)複合材料の射出成形品
今回の成果は、2016年11月15日(火)から18日(金)にイイノホール、東工大蔵前会館で開催される「カーボンナノチューブ発見25周年記念シンポジウム(2016−CNT25)」のTASCセッション、および2017年2月15日(水)から17日(金)に東京ビッグサイトで開催される「nano tech 2017 第16回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」のNEDOブース内において展示予定。