米国イーストマン・コダック社は、10月17日、KODALUXテクノロジーの提供開始を発表した。KODALUXは、光を調節するために、生地に直接コーティングすることができる新たな領域の調光材料。
このたびPrecision Fabrics Groupは、大判デジタル印刷用途向けに、KODALUX調光テクノロジーを組み合わせることで、「Prepared- For-Print(PFP)ブラックアウト(遮光)生地」を発売する。このKODALUXテクノロジーを利用したPFP生地は、最大幅125インチまでのサイズで供給可能で、直接または間接の昇華プリント技術やインクジェット技術を用いて印刷できる。KODALUXテクノロジーは、卓越した再現性を誇り、裏抜けは起こらない。 KODALUX調光テクノロジーは、現在のブラックアウト技術で一般的なカーボン層を不要にし、シンプルなソリューションに置き換え、さまざまな度合いの遮光性能を提供する。KODALUX粒子は、光を調節できるように作られた特許取得済みの微粒子で、これを生地に直接塗布したKODALUX生地コーティングでは、ピンホールの欠陥が1つもない、100%のブラックアウトを実現することができる。また、KODALUX生地コーティングは、展示標識用のPFP生地のほか、ローラーシェード(日よけ)や高級装飾生地にも塗布することができる。
イーストマン・コダック社CEOのジェフ・クラーク氏は次のようなコメントを寄せている。
「KODALUX調光テクノロジーは、材料科学分野におけるコダックの深い専門知識を駆使しています。Precision Fabrics Groupとの協力を通じて供給される本製品により、コダックは長期的な研究に投資し、差別化されたソリューションを顧客のため提供する能力を持っているということが証明されました」
イーストマン・コダック社の最高技術責任者(CTO)のテリー・テイバー氏は次のようにコメントしている。
「このテクノロジーは、コダックが先進的な材料と取り組み、新たな成長の領域へと移行していることを示す好例です。KODALUXを利用すれば、ベース生地のデザイン、色、その他の特性を犠牲にせずに、高性能な遮光技術を実現することができます」
Precision Fabrics Groupの最高技術責任者(CTO)のテリー・モンゴメリー氏のコメント。
「KODALUXのポテンシャルを初めて目にしたときから、私たちはこの技術の素晴らしさを強くアピールしてきました。競合製品とは比べものにならないほどのレベルです。当社の専門分野は繊維製品ですが、コダックは光と先進材料に精通しています。両社間の協力を通じ、業界のニーズを満たす製品を提供していきます」
■Precision Fabrics Groupについて
Precisin Fabrics Groupは、幅広い技術的特性を備えた高機能かつ高品質の織布・不織布材料を製造するメーカー。「イノベーション」という称号は、獲得するもの。イノベーションは、新境地を開き、先駆的な製品で新たな基準を定めたときに起こる。Precision Fabricsは、業界内の基準を引き上げることを目指しており、今日ではイノベーションが会社の原動力になっている。Precision Fabricsは、医療、航空宇宙、工業、家具、保護機能を有する衣料品など、高いパフォーマンスが求められる産業向けに織布・不織布生地を生産している専門メーカーで、グローバルな市場向けに各種の製品を生産し、供給するだけでなく、力強い研究開発の取り組み、卓越した顧客サービス、そして高品質な製造プロセスを実現することで、問題を解決する。