(株)SCREENグラフィックソリューションズが開発した、ロール式高速インクジェット(IJ)印刷機のフラッグシップモデル「Truepress Jet520HD」、およびオフセット印刷用コート紙に直接印刷が可能な新インク「SCインク」がこのほど、(一社)日本印刷学会の「平成30年度 技術賞」を受賞した。
日本印刷学会 技術賞は、印刷産業の発展または印刷技術の他産業への応用に顕著な貢献を果たした技術内容に対し、日本印刷学会が毎年2月に表彰するもので、技術の新規性や進歩性、市場性、展開性などの面から審査される。
SCREENグラフィックソリューションズが開発した「Truepress Jet520HD」は、1,200dpiの解像度を持つ高精細IJヘッドを採用し、高品質な出版・商業印刷に求められる広色域や質感、ディテール、立体感をリアルに表現。オフセットに迫る高品位な画質での高速印刷が可能。また、同社独自の技術で開発した「SCインク」を使用することにより、オフセット印刷で使用されているコート紙に、前処理やプライマー処理を施すことなく直接印刷できるため、用紙表面の質感を保ちながらリードタイムとコストを削減できる。これらの特長によって両製品は、世界各地においてダイレクトメールをはじめ出版・商業印刷などの用途向けに導入が進んでいる。
今年度の技術賞の審査に当たっては、デジタル印刷の高品質化や印刷市場への貢献などが高く評価され、SCREENグラフィックソリューションズとしては印刷製版用総合システム「RENATUS(レナトス)」、サーマルCTPレコーダー「PlateRite 8000/8600」、ロール式高速インクジェット印刷機「Truepress Jet520」に続き4度目の受賞となる。また、「Truepress Jet520HD」と「SCインク」は昨年、米国最大の印刷業界団体「Printing Industries of America」が主催する「2017年 InterTechTM Technology Award」も受賞しており、日米での連続受賞となった。
SCREENグラフィックソリューションズは今回の受賞を機に、バリアブル印刷におけるさらなる付加価値と最適なソリューションを提供するため、従来のIJ印刷の枠を超えた高品位印刷と高生産性を追求し、今後も幅広い用途におけるオンデマンド印刷の活用を促進することにより、印刷業界の発展に貢献していく。
SCREENグラフィックソリューションズの代表取締役 社⻑執⾏役員である馬場恒夫氏は次のようにコメントしている。
このたびの栄えある「日本印刷学会 技術賞」の受賞は、当社にとって誠に光栄の至りです。受賞対象となった 「Truepress Jet520HD」と「SCインク」は、これまでインクジェット適性を備えた印刷用紙の使用が当たり前であったところに、一般的なオフセット印刷用コート紙をそのままの状態で使用できないかという市場からの要望を実現したものです。経済性を向上させるとともに、高品位な画質にさらに磨きをかけることにより、個別通知用印刷物から出版、一般商業印刷物まで、活用範囲を拡大できるようになりました。このように、他社に類を見ない独自の製品を実現した当社技術の先進性や市場性などに、高い評価を頂けたことを大変うれしく思っています。今後も、お客さまのニーズにお応えする新たな印刷ビジネスモデルを提案していくことはもちろん、印刷業界のさらなる発展に貢献する次世代技術の開発に取り組んでいきます。
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【IJ】SCREENグラフィックソリューションズの「Truepress Jet520HD」と「SCインク」、日本印刷学会「平成30年度 技術賞」受賞
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