平昌2018冬季オリンピックの氷上競技会場では、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの熱媒体油が採用されており、氷の精密な温度を維持することで、アイスホッケーやスピードスケート競技において選手が最高のパフォーマンスを発揮することに貢献する。ダウの熱媒体油は、江陵市の海岸地区で実施される氷上競技の3つの会場と練習用アリーナで使用されている。
「ダウサム™(DOWTHERM™)」SR-1不凍液は、平昌オリンピック2018の会場である江陵と関東のホッケーセンター、江陵スピードスケートオーバルおよびショートトラック選手の練習用アリーナにおけるアイスリンクに使用されている。この媒体油は冷凍機により冷却された後、リンク面の下に設置されている配管網を通って循環される。この冷溶液は、氷床に集まった熱を抽出し、水の層を滑らかなシート状の氷に凍らせる。その後、冷溶液は冷凍機へ還流されると同時に、熱は液体から分離されて排出される。アイスリンクの他、食品業界用の冷蔵庫やビルの空調システムでも使用されるダウの不凍液は、高速冷凍性に優れ運用費や維持費を抑えるとともに、配管金属に対し優れた防錆機能を提供する。
「冬季スポーツにおいて、選手の皆さんの実力が十分に発揮された上で競い合うためには、それぞれの競技で異なった表面温度が要求されます。ダウの熱媒体油は、長時間の性能維持とアイスリンクの高い効率性を実現し、経済的かつ持続可能で信頼できるソリューションを提供します」と、ダウ・オリンピック&スポーツ・ソリューションズのアジア太平洋地域コマーシャル・ディレクターであるフィリップ・オー氏は述べている。
江陵と関東のホッケーセンターでは、選手とレフェリーが常に前後左右への激しい動きができるよう、通常のスケートリンクよりも固く圧縮された氷が必要となる。江陵オーバルで競技する長距離スピードスケート選手にとっても、少ない抵抗で滑らかなスケーティングを実現するために固い氷が要求される。一方、練習用アリーナでは、ショートトラック競技の選手は、氷上を適度にグリップするために柔らかい氷を必要とする。氷の温度を一定に保つ他、「DOWTHERM™」不凍液に含まれる防錆剤は、配管を腐食から保護しポンプを潤滑に作用しやすくすることで、オリンピック施設の配管を 良好な状態に保つメンテナンスを容易にする。
「トップ選手のスポーツ競技場は、最高の科学とテクノロジーによって支えられています。ダウの革新的ソリューションは、アスリートが力を出し切れるベストコンディションを実現するだけでなく、オリンピック競技場の長期的なメンテナンスの向上にも役立ちます。ダウは通常のビジネスの枠を超え、科学とスポーツの接点において持続可能かつ画期的なソリューションを提供します」と、ダウ・オリンピック&スポーツ・ソリューションズのバイスプレジデントであるルイス・ベガ氏は述べている。
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【平昌2018冬季オリンピック】ダウの熱媒体油、氷上競技における最高のパフォーマンスの実現に貢献
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