
日印産連では印刷業界の環境配慮自主基準を達成した工場・事業所を認定するとともに、同基準に適合した印刷製品へ「グリーンプリンティングマーク(GP マーク)」を表示する印刷総合環境配慮制度「グリーンプリンティング認定制度(GP認定制度)」の取り組みを推進している。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、印刷製品やその製造プロセスに対する社会からの環境配慮の要請は、より強いものになってきている。すでに国、自治体のガイドラインなど、GPマークの普及は進んでいるが、GP認定制度の社会への広がりは、いまだ不十分であると言える。
そこで地球環境保全という社会的貢献の観点から、今年はじめて「グリーンプリンティングPR大使」を創設、初代PR大使に小山薫堂氏の就任が決定した。同氏は、2009年第81回アカデミー賞外国語作品賞を受賞した映画「おくりびと」をはじめ数々のテレビ番組や映画の放送作家、脚本家として知られ、多くの連載や著作があるなど印刷産業とも関わりが深く、さらに原稿用紙や便せん、活字にまでこだわりを持つ同氏の高い感性と発信力の力を借りながら、印刷業界が地球環境の負荷低減に真摯に取り組んでいることを社会に伝え、GPマークの信頼性と認知度を高めていく。
小山薫堂氏からのPR大使就任にあたってのコメントは次の通り。
『日本の活版印刷技術は、戦国末期に僕のふるさと天草で飛躍的発展を遂げました。今回の就任にはとてもご縁を感じております。それから400年余り。文字を生業にしているものにとって、これほど光栄なことはありません』
<小山薫堂氏のプロフィール>

「カノッサの屈辱」「料理の鉄人」など斬新なテレビ番組を数多く企画。初めての映画脚本となった2008年公開「おくりびと」が、第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81 回米アカデミー賞外国語映画賞受賞。著書に、絵本『まってる。』(千倉書房)、『もったいない主義』(幻冬舎新書)、『恋する日本語』(幻冬舎文庫)他多数。
執筆活動の他、企業・地域のアドバイザー等幅広く活動し、人気キャラクター「くまモン」の生みの親でもある。
<グリーンプリンティング認定制度について>
平成18年に印刷産業の環境負荷削減をめざして創設。今年は創設10年目を迎え、活動しているグリーンプリンティング(GP)認定工場は全国365工場となった。環境省策定・発行の「グリーン購入の調達者の手引」「プレミアム基準策定ガイドライン」「環境表示ガイドライン」において、同制度の活用が取り上げられている。また、民間企業においても印刷の発注先としてGP認定工場が指名されるなど、社会的信頼を得られた業界初の認定制度として業界内外から広く注目を集めている。
<GPマークについて>
GPマークはGP認定工場が製造し、紙、インキ等印刷資材がグリーン基準を満たした印刷製品に表示できるマーク。環境配慮のレベルによりワンスターからスリースターまでの3段階がある。GPマークは、より高度な環境ラベルとして、官公庁の発行物、CSRレポートから一般のパンフレットなどさまざまな印刷製品に利用されている。
<GP環境大賞、GPマーク普及大賞について>
GP環境大賞は、地球環境への負荷低減に熱心に取り組まれ、GP認定制度への深い理解と制度の積極的活用をいただいていることに敬意と感謝の意を込めて贈るもので、1年間にGPマークを表示した印刷製品をより多く発行した企業・団体に授与される。GPマーク普及大賞は、GPマーク表示印刷製品をより多く提案、受注し、GPマーク普及に貢献したGP認定工場(印刷会社)に授与される。
*2016GP環境大賞:(株)タカラトミー、(一社)日本自動車連盟、(株)丸井グループ、(株)武蔵境自動車教習所
*同準大賞:(株)ジェイアール東日本企画、東武鉄道(株)、(一社)日本二輪車普及安全協会、(株)ホンダカーズ静岡、レインボー薬品(株)、稚内信用金庫
*2016GP マーク普及大賞:六三印刷(株)
*同準大賞:(株)大川印刷、(株)笠間製本印刷