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【生分解性樹脂】東洋紡、デュポン社が開発した「APEXA」の製造を受託

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東洋紡(株)は、化学メーカー大手のDuPont(デュポン社)が開発した生分解性樹脂「DuPont™ APEXA®(APEXA®)」の製造を受託する。東洋紡が開発したアルミニウム系触媒「TOYOBO GS Catalyst®」を使用し、2018年から岩国事業所で生産を開始する。

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「APEXA®」を製造する岩国事業所 

1.背景

 「APEXA®」は、デュポン社が開発した生分解性樹脂。デュポン社が「APEXA®」の量産を検討する中、東洋紡の触媒技術や重合技術、樹脂製造設備に注目。両社は「TOYOBO GS Catalyst®」を使用し、ポリエステル構造を持つ「APEXA®」の連続重合技術の開発に取り組んできた。

2.「TOYOBO GS Catalyst®」を使用した生分解性樹脂「APEXA®」

 「APEXA®」は、適切な堆肥環境において微生物の力によって水と二酸化炭素に分解する。従来の生分解性ポリエステルに比べて耐久性や耐熱性に優れ、一般的なPET(ポリエチレンテレフタレート)に近い加工性を有している。このため、繊維、フィルムやシート、成形品等に加工できる。また、生分解させると、焼却した場合に比べて二酸化炭素の排出を低減できるので、世界的に環境意識が高まる中、幅広い用途展開が期待されている。

 「TOYOBO GS Catalyst®」は、当社が独自に開発したアルミニウム系の触媒です。一般的なPET樹脂の製造に用いられるアンチモンなどの重金属を含まないため、樹脂を廃棄・リサイクルする際の環境負荷を低減する。

3.今後の展開

 現在、「APEXA®」は繊維用途が主流で、日本や欧米を中心にスポーツ衣料やユニフォームなどに採用が進んでいる。今後、デュポン社と共同で「APEXA®」のフィルムやシート用途への展開を図り、年産3万トンを目指す。さらに、「APEXA®」をグローバルに展開し、環境にやさしい素材の普及に努めていく。

※DuPont Biomaterials(本社:米国デラウェア州、代表者:Michael Saltzberg)

 


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