(一社)日本半導体製造装置協会(SEAJ)は半導体調査統計専門委員会およびFPD調査統計専門委員会は、2017年7月に発表した「半導体・FPD製造装置需要予測」需の見直しを行った。
『日本製半導体製造装置』について
半導体製造装置を取り巻く環境は好調が続いている。WSTSによると、2017年46月度の世界半導体販売高はメモリーを中心に大きく伸張し、史上最高値を更新した。8月に発表された改訂予測によると、2017年の販売高は春季予測から5.5ポイント上方修正の17.0%増と予測されている。半導体製造装置も3D-NANDあるいはDRAM向けに積極的な投資が行われ、2017年4〜6月度の世界市場販売高は7月発表時点の予測を大きく上回り、2四半期連続で過去最高値を更新する結果となった。4月から8月までの日本製半導体製造装置販売高実績でも、前年比43.6%増の7449億円となっている。メモリーを中心に投資増額が計画され、今後もこのペースが継続すると見込まれるため、2017年度の販売高を前年比25.0%増の1兆9553億円に修正する。これは過去最高である2007年度の1兆8510億円を更新する。2018年度以降については、次回2018年1月の発表に合わせて見直す。なお日本市場についても、4月から8月までの販売高実績で前年比57.9%増の3020億円となり大幅な上方修正となることが確実であるが、同様に2018年1月の発表に合わせて見直すこととした。
『日本製FPD製造装置』について
FPD製造装置市場は、2017年度は中国市場と韓国市場が中心であり、OLED向けのG6とTV向けのG8投資が活況になると見込み、7月の発表では前年比9.1%増の5300億円と予測した。現在まで、状況は見込みとおりとなっているが、4月から8月までの日本製FPD製造装置販売高実績においては、前年比10.1%減、1884億円である。依然、受注から販売への期間の長期化が継続しているが、昨年度末までの受注残を考慮し2017年度の販売高は7月の発表に変更はない。
2018年度についても、中国における大型パネル向けG10.5の投資の発表などがあり、7月の見込み通りとなっており予測に修正はない。
<2017年度予測 販売高/対前年比>
【半導体製造装置】
1兆7363億円/+11.0%
【FPD製造装置】
5300億円/+9.1%
【合計】
2兆2663億円/+10.6%
<2018年度予測 販売高/対前年比>
【半導体製造装置】
1兆8231億円/+5.0%
【FPD製造装置】
5400億円/+1.9%
【合計】
2兆3631億円/+4.3%
<2019年度予測 販売高/対前年比>
【半導体製造装置】
1兆8778億円/+3.0%
【FPD製造装置】
4500億円/−16.7%
【合計】
2兆3278億円/−1.5%
<中間見直し結果>
2017年度予測
【半導体製造装置】
1兆9553億円/+25.0%
【FPD製造装置】
5300億円/+9.1%
【合計】
2兆4853億円/+21.2%