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【成長戦略】ダウ、次段階の包括的投資を発表。長期的な競争優位性と成長を実現

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 ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーは、競争優位性のさらなる強化と成長の実現に向け、次段階となる今後5年間の包括的投資を発表した。これらの投資により、特に米国における経済活動を促進するとともに、最先端製造業およびインフラ投資に関連する大規模な雇用を創出する予定。また、人材の養成を通じて、将来の製造業における技能不足の解消に向けた取り組みを引き続き加速する。
 「今回の発表は、株主、顧客、従業員、そしてダウが事業を展開している地域社会にとって利益となる包括的投資を通じて、次なる成長段階を切り開く、というダウの姿勢を強調するものです。社会のあらゆる分野において、経済成長と繁栄を推進する原動力として、製造業は極めて重要な役割を担っています。競争力のある原料や高い技能を備えた人材に支えられ、米国の化学および素材分野を取り巻く投資環境は良好に推移しています。それはダウにとって、米国への投資を加速させる要因となっています」と、ダウの会長兼CEOであるアンドリュー・リバリスは述べている。
 今回発表されたプロジェクトにより、ダウの米国における成長投資は10年間で120億ドル超に拡大し、ピーク時で約5500人、正社員で300人が雇用される予定。米国における投資は最大級の雇用を創出し、その数は建設業で約3500人、フルタイムの技術、技能、専門職で約200人に上ると見込まれる。また、雇用の創出には乗数効果が期待され、その他の幅広い経済分野においてもさらに2千人近くの雇用が生み出される見込み(注1)。
 「トランプ政権は、米国企業が再び国内成長に注力するような経済を描き、米国の長期的な成長力を取り戻すべく、規制や税制環境、公正取引、雇用創出の分野にわたる構造的な経済改革を推し進めることを目指しています。今回のダウの発表はもちろん、これまで長年にわたってダウが取り組んできた米国への投資は、こうしたテーマと一致するものです。ダウは引き続き、製造業と製造業が支えるさまざまな業界の強化を支援していく考えです」と、リバリスは付け加えている。
 今回発表された投資は、2020年から段階的に開始される予定であり、今後5年間で約40億ドルの資本支出が見込まれる。投資計画の主な内容は以下の通り。
加熱炉2基を追加し、ダウの新TX-9エチレンクラッカーの能力を拡張。これにより、工場全体のエチレン生産能力を200万トンに引き上げることで、TX-9クラッカーは世界最大のエチレン生産設備となる。
米国メキシコ湾岸地域に60万トンという世界規模の生産能力を備えたポリエチレン製造設備を建設。この設備は、ダウが特許を持つソリューションプロセス技術に基づくものとなる。この能力拡大により、高機能包装、健康・衛生、工業・消費者用包装用途における消費者主導の需要に対応する。
川下の特殊ポリオールおよびポリウレタンシステム製品の成長を促進し、インフラ整備の拡大に対応する、ポリウレタンの販売強化に向けた一連の投資を推進する。
世界中の生産設備において一連の段階的なボトルネック解消プロジェクトを実行し、北米を中心にポリエチレンの生産能力を約35万トン拡大する。
ダウの完全子会社であるユニベーションからライセンス供与された主要な触媒について、新たな触媒製造設備を建設し、ユニベーションのライセンスモデルを強化。
45万トンという世界規模のポリオレフィン製造設備を欧州に建設。この能力拡大により、欧州におけるダウのエチレン生産の統合による価値を最大限に引き出し、高性能圧力パイプ、建具および閉じ具などの用途に対する需要の拡大に対応する。
シェールガスがもたらす利益を得るための追加投資を行い、原料の柔軟性を高めるとともに、競争力のある原料により変動性を低下させる。
パック・スタジオのさらなる拡充を図る。パック・スタジオはより優れた包装の共同開発を加速することを目的とする、包装に関する専門家、設備、試験機能の世界的ネットワーク。今後2年にわたり、ポリエチレンと接着剤のイノベーションやラピッドプロトタイピングに関して米国内外での拡充を進め、包装に関するイノベーションの開発パートナーとしての地位を強化する。
米国ミシガン州ミッドランドにおける製造工程を変革するため4億ドルの追加投資を行う。ダウコーニングの株式持ち分変更を受けたダウとダウコーニングの統合に関連し、製造工程の統合による相乗効果の実現を図る。
ダウは1億ドルを投資し、米国ミシガン州ミッドランドのグローバル本社に最先端のイノベーションセンターを新設することを発表している。同センターでは、科学者や技術者が、ホーム・パーソナルケア向け製品技術や省エネ建築技術、主要インフラ向けの素材開発における研究開発活動に注力する。また、自動車メーカーとの連携を強化し、自動車の軽量化やハイブリット、電気、自動運転ソリューションへの取り組みの加速に向けて協働する。
 「10年以上にわたるこれらの段階的な投資計画は、他に類を見ないコスト優位性の高い統合をさらに強化するとともに、業界をリードするイノベーションを促進することによって、長期的な成長をもたらします。世界トップの素材科学企業であるダウは、これらの成長要因を総合することで、顧客にはより優れた製品と技術を提供するとともに、株主にはより確かな質を備えより一貫した業績成長およびキャッシュフローの創出を実現するための体制を整えることが可能となります」と、ダウの社長兼最高執行責任者(COO)であるジム・フィッタリング氏は述べている。
 この4年間だけで、ダウは米国において1万人超の直接および間接雇用を創出している。そのかなりの部分が、ダウが米国メキシコ湾岸で現在進めている60億ドル超の製造投資によるもの。同プロジェクトでは、ピーク時で7千人の建設作業員が雇用された。この投資は、ダウ社内で500人のフルタイムの雇用を創出し、その他の幅広い米国の経済分野においてさらに3千人を超える雇用を支える見込み。
 これらのプロジェクトによる大規模な雇用の創出に加え、ダウは将来の人材となる数千人の若者や失業者を訓練するため、主だった大学や技術および技能機関とのパートナーシップを強化している。その一例として、米国実習訓練基準を満たし米国労働省に登録された、実習訓練プログラムが挙げられる。正規教育と実地訓練の両方によって、製造業における幅広い職業への進路支援を提供する同プログラムは、現在500人以上が参加し、これまでに約3千人が高賃金の職業を得た。また、さらなるイノベーションを促進し、成長投資による価値創造をより一層推進するため、引き続き、高度な学位を取得している一流の人材を呼び込むための取り組みも行っている。2010年以降、ダウが新たに雇用した博士号取得者および博士号取得後の研究員は、米国の技術大学上位20校だけで600人を上回る。現在、ダウの全従業員の約35%が上級学位を取得している。
(注1)米国化学工業協会は、化学業界で雇用が1人創出されるごとに経済のその他の分野において6人以上の雇用が創出されると試算している。
注:本プレスリリース(翻訳版)における将来の見通しに関する記述には、ダウの業務、市場、製品、サービス、価格、証券取引委員会(「SEC」)への提出書類に記載されたその他の要因に影響を及ぼす可能性のあるリスクおよび不確実性が含まれている。かかるリスクおよび不確実性には、経済、競争、法律、行政、技術上の要因が含まれますが、それらに限定されない。したがって、ダウの予想が実現する保証はない。証券取引法およびその他の適用法によって義務付けられていない限り、状況が変化した場合であっても、ダウは将来の見通しに関する記述を修正するいかなる義務も負わない。


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