<2017年5月15日、韓国ソウル発>LGイノテックは、ワインセラー用「熱電モジュール(Thermoelectric Module)の量産を開始した。同製品はLG電子が最近リリースした『ワインセラーミニ』に適用された。
熱電モジュールとは、半導体素子に電気を供給して温度を制御する電子式冷却・加熱部品のこと。性質の異なる半導体に電気が流れると、一方は発熱、もう一方は冷却されるという「ペルティエ効果(Peltier effect)」を利用している。
LGイノテックの熱電モジュールはワインセラーをさらにコンパクトに軽量化するのにも適している。横の長さがA4用紙の半分の大きさで、厚さも8.5cmとスリム。コンプレッサーは全体積の60%。
実際に同モジュールを装着したLG電子の『ワインセラーミニ』は、サイズが28.2×49.7×53.4cmと小さくキッチン、リビングなどに自由に設置することができる。ワインボトルを8本保管できる容量で、実用性が高く、家庭用に適している。
LGイノテックの熱電モジュールはワイン固有の味わいと香りを永くキープするのに適している。ワインを酸化させる原因の1つである振動がないためだ。熱伝モジュールは別途の冷媒を使用しておらず、自然環境の保護にもいい。
また、同製品はワインの種類によって最適の温度が維持できるほど冷却機能に優れている。スパークリングワインの爽快な味わいが楽しめる8℃から赤ワインにちょうど良い16℃まで1℃単位で設定することができる。LGイノテックは独自に開発した高性能熱伝素子を使用して8℃まで下げた。
各家電メーカーはLGイノテックを通じて用途に最適化された熱電モジュールの安定的供給が可能となる。同社が熱電素材・素子・モジュールのR&Dから生産、品質管理まで一括してサービスしている。 LGイノテックは、ナノメートル(nm)単位の「超微細ナノ工法」を適用した熱伝素子(Thermoelectric Device)を自社生産している。素材•素子の構造を10億分の1mレベルまで精密分析して性能を高めた。
同社の関係者は、「使いやすく便利で用途に応じて最適化しやすい冷却装置がまさに熱伝モジュール」とし、「生活家電から自動車の冷却、除湿、空調装置などへと適用分野を拡大していく計画」であると述べている。
市場リサーチ会社のTMR(Transparency Market Research)によると、熱電モジュールのグローバル市場の規模は昨年の4億4170万ドルから2020年には6億4230万ドルに成長するとの見通しだ。
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【熱電モジュール】LGイノテック、ワインセラー用の量産開始
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