<韓国ソウル、2017年4月11日発>韓国LGグループのLGイノテックは、浄水器コックの内部までを完全に殺菌するUV(ultraviolet rays、紫外線) LEDモジュールを量産した。これにより、より安心して浄水器の水が飲めるようになった。
LGイノテックは、「浄水器コック殺菌用UV LEDモジュール」を2017年3月末から本格的に量産開始したことを明らかにした。この製品は、3月に韓國でリリースされたLG電子の直水型浄水器『ピューリケア(PuriCare)』の新モデルに装着されている。
浄水器のコックは水道の蛇口のように水が出てくる部分で、浄水器を使用すると少量の水が残ってしまう。この部分は空気に触れることにより細菌が発生しやすく汚染しやすいという難点があった。しかし、内部が狭いため殺菌装置を装着するのも容易ではなかった。そこでLGイノテックは、コンパクトで優れた殺菌力、そして人体に無害なUV LEDモジュールを浄水器のコックに合わせて開発することでこの問題を解決した。
この製品はLEDパッケージに電子回路基板などを結合しても、大きさが横1.5、縦3.7cmで小さく、コーク内部の装着が可能。
実際にこの製品は紫外線をコックに5分間当てることで細菌を99.98%取り除くことができる。278nmの波長で殺菌した効果である。
また、LGイノテックのUV LEDモジュールは化学薬品や重金属を使用することなく紫外線の光だけで殺菌するため人体に無害である。水銀UVランプとは異なり割れる心配もないため安心できる。
この製品は紫外線をスピーディーかつ精密に制御できるため便利である。作動後すぐに最大性能の殺菌機能を持つ紫外線が放出される。ちなみに水銀UVランプは約2分間の余熱が必要だ。
この製品を装着したLG電子の直水型浄水器であるピューリケアは、ユーザーが必要な時に『セルフケア』ボタンを押すとすぐにコックを殺菌することができる。また、1時間ごとに自動で殺菌も行う。
LGイノテックは、UV LEDの適用分野を積極的に拡大していく方針だ。今回のコック殺菌製品の量産成功によって性能の優秀さを証明し、世界最高レベルのLED技術を保有していることから市場攻略に自信を見せている。
同社は先月世界で初めて紫外線出力が70mWに達する280nm UV-C LEDを開発した。また、エピウェハー、チップ、パッケージ、モジュールのLED一貫生産体制を具備しており安定した製品供給が可能。
LGイノテックは、すでに殺菌用280nm UV-C LED以外にも、一般産業用の365nm、385nm、395nm、405nm UV-A LEDおよびバイオ・医療用305nm UV-B LEDなど各用途に最適化された製品ラインアップを確保している。
チョン・ホリムLEDマーケティング担当(常務)は「UV LEDを使用して完成品の価値を高めユーザーの健康をよりスマートにケアすることができる」と述べ「より便利で安全な革新製品を継続して披露していきたい」と抱負を語った。
フランスの調査会社Yole Developpement社の発表によると、世界のUV LED市場は、2015年の1億3,000万ドルから2021年には10億ドルと7倍以上も成長すると予想している。このうち、浄水・浄化用の割合が60%にのぼるとの見通しだ。
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【UV LED】LGイノテック 、「浄水器コック殺菌用モジュール」量産
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