<2020年3月12日、ドイツ・デュッセルドルフ>電気自動車(EV)の技術進化に伴い、大容量のリチウムイオン電池(LIB)を格納する構造が重要となる。電池システムの設計はメーカーごとに異なるものの、自動車用電池技術には共通の性能目標があり、長寿命、動作安全性、経済性、信頼性が鍵になる。こういった目標を考慮し、ヘンケル社とコベストロ社はこのほど提携し、プラスチック製のバッテリーホルダーの中に円筒型のLIBを効率よく固定するソリューションを開発した。これはヘンケルの紫外線硬化型接着剤とコベストロの紫外線透過ポリカーボネート(PC)ブレンドをベースにした技術。
消費者からの電気自動車の値下げ圧力は強く、自動車の完成車メーカーにとってLIBを優れた費用対効果で大量に組み立てることが必要条件になっている。そういった背景から、ヘンケルのLoctite AA 3963電池組立用接着剤とコベストロの紫外線透過PCブレンドBayblend®は開発され、接着剤を量産向けに自動塗布する技術との互換性を確保し、プロセスに応じて柔軟な急速硬化が可能になった。このアクリル系接着剤Loctite AA 3963は、特殊な難燃性樹脂でできた電池ホルダー用に開発されている。基材との強力な接着性を確保するとともに、長いオープンタイムと短い硬化サイクルにより様々な生産ラインに対応できる。
消費者からの電気自動車の値下げ圧力は強く、自動車の完成車メーカーにとってLIBを優れた費用対効果で大量に組み立てることが必要条件になっている。そういった背景から、ヘンケルのLoctite AA 3963電池組立用接着剤とコベストロの紫外線透過PCブレンドBayblend®は開発され、接着剤を量産向けに自動塗布する技術との互換性を確保し、プロセスに応じて柔軟な急速硬化が可能になった。このアクリル系接着剤Loctite AA 3963は、特殊な難燃性樹脂でできた電池ホルダー用に開発されている。基材との強力な接着性を確保するとともに、長いオープンタイムと短い硬化サイクルにより様々な生産ラインに対応できる。
効率的で柔軟な生産
ヘンケルのヨーロッパ電気自動車部門のトップを務めるFrank Kerstan氏は、「サイクルタイムを短くすることや量産プロセスに応じた柔軟な対応は重要です。完成車メーカーですでに採用されている接着剤LOCTITE AA 3963は、円筒型リチウムイオン電池をキャリヤに固定するために設計されたもので、プロセスに応じて適宜硬化させる(cure-on-demand)タイプの1液性の接着剤です。材料本来のオープンタイムが長いため、高速自動塗布後、予期しない製造中断があってもプロセスに対応できます。接着剤を塗布したキャリヤにすべての電池をセットし、電池ホルダーを組み付け、紫外線(UV)を照射すると5秒以内に硬化します」と述べている。従来の製造では硬化時間が数分から数時間に及ぶため部品を保管する余分なスペースが必要であったが、Loctite AA 3963を使用することで大きなアドバンテージがある。
電池ホルダーは、コベストロのPC+ABS配合Bayblend® FR3040 EVで製作する。この樹脂は厚さがわずか1mmで、安全認証の難燃性規格UL94のV-0グレードを満たしており、波長範囲380nm以上の紫外線に対して良好な透過性を示す。
コベストロのPC部門で電気自動車市場開発責任者を務めるSteven Daelemans氏は、「この素材によって、部品のサイズが安定し、自動組立による大量生産が実現します。Loctite接着剤の速硬化性とこの素材の組み合わせは、円筒型リチウムイオン電池モジュールの大規模生産に向けた画期的なアプローチを提供します」と話す。
電気自動車のLIBをコベストロとヘンケルのソリューションでいかに効率よく組み立てられるかは動画を参照。
ヘンケルのヨーロッパ電気自動車部門のトップを務めるFrank Kerstan氏は、「サイクルタイムを短くすることや量産プロセスに応じた柔軟な対応は重要です。完成車メーカーですでに採用されている接着剤LOCTITE AA 3963は、円筒型リチウムイオン電池をキャリヤに固定するために設計されたもので、プロセスに応じて適宜硬化させる(cure-on-demand)タイプの1液性の接着剤です。材料本来のオープンタイムが長いため、高速自動塗布後、予期しない製造中断があってもプロセスに対応できます。接着剤を塗布したキャリヤにすべての電池をセットし、電池ホルダーを組み付け、紫外線(UV)を照射すると5秒以内に硬化します」と述べている。従来の製造では硬化時間が数分から数時間に及ぶため部品を保管する余分なスペースが必要であったが、Loctite AA 3963を使用することで大きなアドバンテージがある。
電池ホルダーは、コベストロのPC+ABS配合Bayblend® FR3040 EVで製作する。この樹脂は厚さがわずか1mmで、安全認証の難燃性規格UL94のV-0グレードを満たしており、波長範囲380nm以上の紫外線に対して良好な透過性を示す。
コベストロのPC部門で電気自動車市場開発責任者を務めるSteven Daelemans氏は、「この素材によって、部品のサイズが安定し、自動組立による大量生産が実現します。Loctite接着剤の速硬化性とこの素材の組み合わせは、円筒型リチウムイオン電池モジュールの大規模生産に向けた画期的なアプローチを提供します」と話す。
電気自動車のLIBをコベストロとヘンケルのソリューションでいかに効率よく組み立てられるかは動画を参照。