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【空冷ヒートポンプチラー】三菱重工サーマルシステムズ、R32冷媒採用の「MSV2」発売

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 三菱重工サーマルシステムズ(株)は、高効率で地球温暖化抑制能力の高い空冷ヒートポンプチラー(注1)「MSV2」シリーズを発売する。新開発したe-3Dスクロール圧縮機やその他独自技術の組み合わせにより業界トップクラスのエネルギー消費効率(COP)(注2)を実現するとともに、低地球温暖化係数(GWP)(注3)をもつ冷媒R32を採用した。ビルの空調や工場の冷温水設備に導入すれば、大幅な省エネが可能となる。新たに70馬力クラスもラインアップに加え、2020年夏にかけて40~70馬力モデルの4タイプを市場投入する計画。
 MSV2は、COPが60馬力モデルで3.46(定格冷却条件)、70馬力モデルで3.33(同)といずれも業界最高水準(注4)を達成し、60馬力モデルでは高圧ガス保安法の届出を不要とした。また、冷媒には、従来のR410A(GWP2090)からルームエアコンなどで先行普及したR32(GWP675)を採用し、GWPを約3分の1、冷媒封入量を従来機に比べ28%削減することで、CO2換算値は77%減となり環境負荷に貢献する。さらに、70馬力モデルをラインアップすることで、複数台設置が必要なときも省スペースで済ませられるようにした。
 今回搭載する圧縮機は、縦横両方から圧縮する3Dスクロールをさらに進化させ、低負荷時の効率を飛躍的に高めたe-3Dスクロール。従来の3Dスクロールのスクロール形状を変更することで、大幅に漏れ損失を低減し、さらなる高効率を実現したもの。また、大型ファンとロングベルマウス、空気熱交換器に細径ヘアピンを採用することにより、高い省エネ性能を実現した。さらに、同社従来比3倍の高速立ち上げで水温変動の抑制や停電時からの復帰が可能であるほか、外気吸込温度が52℃の暑熱環境下でも冷暖房運転が可能となっている。
 三菱重工サーマルシステムズは、さらなる省エネ・環境性能の向上に貢献する技術・製品開発に取り組み、特長である冷熱事業領域の広さを生かしたシナジーによる統合技術力で、顧客の多種多様なニーズに応じた最適なサーマルソリューションの実現を目指す。
注1 ヒートポンプチラーとは、ビルの空調や工場内の各種産業設備等へ冷水や温水をつくり出し供給する装置の総称で、主に冷却に使うことから「chiller(chill=冷やす)」と呼ばれているが、温めることもできるため、「Heat pump(熱を低温からくみ上げて高温で加熱するもの)」という言葉を加えている。装置内部は冷媒を使った回路と水を循環させる水回路からなり、水熱交換器を通して冷媒と水が熱交換を行う。
注2 COPはCoefficient of Performanceの略。成績係数のことで、値が大きいほど省エネ性に優れる。JIS規格に基づき算出。COP=定格冷凍能力(kW)÷消費電力(kW)。
注3 GWPはGlobal Warming Potentialの略。CO2を1とした地球温暖化係数で、値が小さいほど温室効果が低く環境性に優れる。
注4 2019年12月現在同社調べ。記載の値は定格能力180kW(60馬力相当)、200kW(70馬力相当)において、外気温35℃、冷水入口14℃、冷水出口7℃の場合の冷却COP計画値。
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冷却能力 ・加熱能力 ・消費電力 ・COPの表示値許容公差は JRA4066 :2017「ウォータチリングユニット」に基づく。
なお、表中の消費電力・COPはポンプ内蔵仕様時の内蔵ポンプ消費電力を含まない。
COPは7℃差条件での値、カッコ内の値は5℃差条件での値を示す。
冷却条件:7℃差=外気温度35℃で冷水入口14℃かつ冷水出口7℃、5℃差=外気温度35℃で冷水入口12℃かつ冷水出口7℃
加熱条件:7℃差=外気温度7℃DB(乾球温度)/6℃WB(湿球温度)で温水入口38℃かつ温水出口45℃、5℃=差外気温度7℃DB/6℃WBで温水入口40℃かつ温水出口45℃
開発中の製品のため、掲載内容については変更となる場合がある。

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