昭和電工(株)は、米国のエンジニアリング会社 KBR社との提携により、中国の盛虹煉化社(連雲港)に対し、酢酸ビニルモノマー(以下、VAM)製造技術に関するライセンスを供与することを決定した。併せて、盛虹煉化社が新設するVAM生産設備に使用される触媒を供給する。
昭和電工は、大分コンビナートにて、エチレンを原料とするVAMの製造において40年の実績があり、触媒の開発も含め高い技術力を有している。KBR社とは2015年に提携し、昭和電工の有機化学品製造技術についてのライセンスビジネスの可能性を検討していたが、このたび、盛虹煉化社に昭和電工VAM製造技術が採用されることとなった。なお、盛虹煉化社に建設される設備のVAM生産能力は年間30万トンとなる見込み。
昭和電工グループは、個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)とし、2025年には事業の半数以上を個性派事業とすることを目指している。VAM等有機化学品を含む石油化学事業においても、市況に左右されず安定して高い収益を生み出すための事業体質づくりを進めてきた。今後も、誘導品の拡充などを通じたコンビナートの競争力強化に加え、ライセンスビジネスの拡大に取り組み、東アジア地域で最高レベルの競争力を持つ石油化学事業とすることを目指す。
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【酢酸ビニルモノマー】昭和電工、中国 盛虹煉化社(連雲港)に製造技術ライセンス供与
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