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【Printing】HP、世界自然保護基金と協働で「HP Sustainable Forests Cooperative」発表

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 HP Inc.(以下「HP」)は世界経済フォーラムの持続可能な開発サミットにおいて、長期にわたるパートナーであり自然保護のリーダーであるWWFと共に、プリンティングにおけるフォレスト・ポジティブな未来を創造するための以下の取り組みを発表した。
 HPはWWFと協働で、ニューヨーク市の面積に相当する20万エーカーの森林の再生、保護、保全に取り組む。またHPは、今回の5年契約の一環として、WWFが取り組む森林の科学的根拠に基づいた目標設定の開発と、森林の再生と森林管理の改善により炭素と自然にもたらされる相乗効果の推定を支援する。WWFが主導するこの新しい取り組みは2019年11月から開始する。2つの大規模な森林再生と管理プロジェクトは、「HP Sustainable Forests Cooperative」における最初の取り組みとなる。
 WWFとの協働により、世界でプリンティング業界をリードするHPは、世界の森林保護に投資し、持続可能なプリンティング(https://press.ext.hp.com/us/en/press-releases/2019/hp-pledges-to-making-every-page-printed-forest-positive.html)を目指して意義のある行動を起こす。「HP Sustainable Forests Cooperative」は、持続可能な繊維調達プログラムにとどまらず、ただちに行動を起こし、次世代のために森林生態系を保護、改善することを他者にも奨励することを目的としている。HPの目標は、HP製品による印刷が、責任あるFSC認証とリサイクルされた繊維調達を増やすと同時に、次世代のために世界の森林の再生、保護、管理の改善に貢献すること。
 HPのイメージング&プリンティングソリューション担当プレジデントであるチュアン・トラン(Tuan Tran)氏は次のように述べている。
 「HPは、より持続可能な未来を創造するためのテクノロジーとパワーを活用したより良い未来を思い描いています。HPがWWFやFSCをはじめとした機関と協力しているのはそのためです。業界やお客様、地域社会のために世界の森林を再生、保護することで、プリンティングのフォレスト・ポジティブな未来を創造します」

フォレスト・ポジティブな未来
 5年間で、HPは1,100万ドルをWWFに寄付し、危機にさらされているブラジル大西洋岸森林の一部再生と、中国の国有農場と植林の持続可能な管理向上を支援し、最終的に計20万エーカーの面積を保護する予定。
 また、HPは、WWFが取り組む森林の科学的根拠に基づいた目標設定(https://www.worldwildlife.org/blogs/sustainability-works/posts/creating-a-forest-positive-future)の開発に貢献する。今回の協働では、人や植物、動物に相乗効果をもたらす森林生態系や自然を再生、保護するために主要な地域で必要とされる森林の量と質に関する必要な指針を提供する。HPは、企業のさまざまな保全の取り組みに関連して、気候や水、生物多様性の効果を推定できる外部ツールの開発を支援する予定。
 WWFの理事長兼CEOであるカーター・ロバーツ(Carter Roberts)氏は次のように述べている。
 「世界中の森林が減少することで、ますます気候が不安定になり、何十億人もの命や生活を支える豊かな生物多様性が脅かされています。森林の世界的な喪失と劣化を解決するために、企業は自社のサプライチェーンを超えて、これらの重要な生態系を保護し、再生する大胆な戦略を実行する必要があります。HPの新しいプロジェクトは、有意義で持続的な変化を実現し、他の業界リーダーの行動を促す可能性を秘めています」

行動への呼びかけ
 1分間にサッカー場27個分(https://www.worldwildlife.org/threats/deforestation-and-forest-degradation)の資源豊富な森林が破壊されている中、HPは、より良いビジネスモデルの構築や、効果的な協業、迅速な行動を起こすタイミングは今だと確信している。そのため、HPはインターナショナル・ペーパー社などの世界的大手の製紙会社と協業している。
 インターナショナル・ペーパー社の責任ある調達繊維量は1年間に700万トンを超え、これは地球上で最大の動物であるシロナガスクジラ5万頭分の体重に相当する。
 さらに、インターナショナル・ペーパー社とWWFは、繊維の持続可能な調達に対する意欲的な目標に向けて協業しており、初の科学的根拠に基づいた森林保全目標を掲げている。
 HPは、WWFとインターナショナル・ペーパー社がすでに取り組んでいる保全活動を拡大していく。長年のFSCの出資者と認証保有者として、インターナショナル・ペーパー社は自社のサプライチェーンの内外で、持続可能な森林の管理、保全、再生の取り組みに尽力している。
 インターナショナル・ペーパー社のグローバルシチズンシップ担当バイスプレジデントであるトム・クリーブス(Tom Cleves)氏は次のように述べている。
 「既存の繊維サプライチェーンを超えて、森林生態系を保全、再生する活動を推進する当社の取り組みにHPが参画する決定をしたことを嬉しく思います。HPが、すべてのサプライヤーに責任ある調達を行う責任を課し、購入する紙が再生可能で持続的に管理された森林から作られていることを消費者に正確に伝えていることを称賛します」

今後について
 HPブランドの用紙は、森林破壊ゼロの目標を達成している。今回発表したプロジェクトに加えて、HPは、責任を持って管理される森林の重要性についての認識を高め、FSC認証と森林に優しい製品に対する需要を創出していく予定。
 米国FSCの理事長であるコーリー・ブリンキマ(Corey Brinkema)氏は次のように述べている。
 「世界で最も信頼されている森林認証制度であるFSC認証を受けた責任ある森林管理は、木材や繊維だけでなく生物多様性やきれいな水、炭素貯蔵にとっても不可欠です。我々は、日々のニーズを満たすために森林品を使用しますが、HPの新しい取り組みは、現在と次世代のために森林を保護し、気候変動と戦うために必要なビジネスリーダーシップを示すものです」
 HPは炭素排出量やエネルギー使用量を削減する一方で、再生材料と海洋プラスチックを製品に使用する量を増やす取り組みも続けている。HPは2020年までに梱包材に対する森林破壊ゼロを達成する見込み。また、2025年までに、HPのパーソナルシステムズとプリンティング製品全体で、使用済み再生プラスチックの使用量を30%まで増やすよう尽力している。
*1 実業界では数年にわたってフォレスト・ポジティブという用語について議論されている。
         フォレスト・ポジティブは、以下の3つの行動を必要とする。
         1)直接的な影響を利用する(責任のある調達)、2)自然から与えられる持続可能性の目標に基づいた現場での行動を支持する、3)森林およびガバナンスを改善するために他者と協業する。
   WWF: https://www.worldwildlife.org/blogs/sustainability-works/posts/creating-a-forest-positive-future
*2 HPのSustainable Forests Cooperativeは、プリンティングの持続可能な繊維調達と植林にとどまらず、業界およびNGOとのパートナーシップにより、森林の生態系全体について考察する。これには、生きるために森林に依存し、森林劣化に直接影響を受ける動物や地域社会が含まれる。HPの取り組みは、ただちに行動を起こすことを推進し、次世代のために森林生態系を保護、改善することを他者にも奨励することを目的としている。

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