合同会社DMM.com(本社:東京都港区、会長兼CEO亀山敬司、以下DMM)は、3Dプリント事業において、XYZプリンティングジャパン㈱(本社:東京都板橋区、代表取締役:沈 軾栄(Simon Shen)、以下XYZ)と正規パートナー契約を締結し、産業用3Dプリンターの販売ノウハウと豊富な販売ネットワークを持つ㈱イグアス(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:矢花達也、以下 IGUAZU)とのパートナー契約のもと、XYZが製造販売するプリンターの販売・運用代行サービスを開始した。運用代行サービスでは年間固定費と材料費で運用を委託することができ、導入企業は初期コスト・運用コストを最大数千万円単位での削減が可能となる。
DMMが展開している3Dプリントサービスは2013年のサービス開始以来、顧客から預かった3Dデータの出力である「受託造形サービス」をメインに展開。今回のXYZとの正規パートナー契約により、XYZの3Dプリンターの販売および同社の3Dプリンターを活用した運用代行サービスを開始し、企業の製造支援に乗り出す。
産業用3Dプリンターの導入は、運用に必要な付帯設備の構築にかかる初期費用に数百〜数千万円、年間では人件費やメンテナンスコストとして数百万円かかり、コストやノウハウの蓄積がなく導入を断念されるケースが多かった。DMMは石川県加賀市の東京ドーム2個分の敷地内に物流センター内を保有しており、産業用のプリンターから小型プリンターまで、数十台のプリンターを運用。この設備を活用することで導入を検討している企業に対し、低コストでの3Dプリンター使用が可能となる。なお、運用代行は海外ではすでに主流のサービスとなっているが、国内での事例は少なく、今回開始する事業では数億円規模の国内最大級のサービスを目指す。
▼運用代行サービス詳細
購入された3Dプリンターの「管理・運用・保守の全て」を年間固定費のみでDMM.makeが代行。顧客が購入した装置は、DMM.makeが保有する3Dプリントセンターで厳重に管理し、3Dプリンターの運用経験をもつプロのスタッフが運用する。
・年間固定費と材料費のみで管理・運用・保守の全てをおまかせ
・DMM.make3Dプリントサービスのプロスタッフによる運用
・装置のメンテナンスや故障時などで稼働できない場合、DMM.makeが保有する装置の無償活用が可能。生産を止めることなく、リスクの少ない運用が可能
※コストは一例、レーザー焼結型のナイロン機を想定
<石川県加賀市にあるDMM 3Dプリントサービスの生産設備一例>
▼今後の展望
今回の取り組みを機にDMMは3Dプリントセンターをリニューアル。DMMが石川県加賀市に保有する敷地内の物流センターの建物を拡張し、3Dプリントセンターの面積を増やすことで、さらなる業務の効率化を図るほか、依頼企業の機密情報を取り扱うことが多いため、セキュリティーゾーンの設置や各種機材の適正配置など、大規模な改修を行い、生産効率の向上を図る。また、XYZとも共同で新たな技術開発を既に進めており、共同研究素材や生産効率の向上など、様々な分野で日本国内における3Dプリンターの利用を加速させる見込み。
▼DMM.makeとは
「モノづくり」に関係する「人」と「情報」と「ツール」が集まる、makerのためのプラットフォーム。3Dデジタルスキャン、3Dプリンターを用いた造形、ハードウェア開発に必要な最新機材を取りそろえたシェアオフィスDMM.make AKIBAを運営。