共同印刷(株)は、腐敗や悪臭の原因となる硫化水素を吸収する「硫化水素ガス吸収フィルム」に耐熱性を付与した「耐熱硫化水素ガス吸収フィルム」を開発した。12月5日から幕張メッセで開催される第9回 高機能フィルム展へ初出品する。
硫化水素ガス吸収フィルムは、悪臭や毒性、腐食性を有する硫化水素ガスを吸収する高機能フィルム。硫化水素ガスのみを吸収し一度吸収したガスを再放出しない点が特長で、単体のフィルムとしてはもちろん、シーラント(熱でシールするための材料)としてアルミ袋などに加工して使用することもできる。
2013年4月の開発発表以来、製品寿命の延長や製品の安定性向上に役立つと好評であった一方で、電池や機器内部など、温度条件が厳しい環境下でも使用したいとの要望もあった。
そうした声に応えし、「耐熱硫化水素ガス吸収フィルム(写真)」を開発。ベース素材を従来のポリエチレンからポリプロピレン樹脂に変更し、独自の樹脂混練技術や分散技術により製膜。これにより、硫化水素ガスの吸収性能と130℃の耐熱性との両立を実現した。
耐熱硫化水素ガス吸収フィルムは、12月5日から7日まで幕張メッセで開催される第9回 高機能フィルム展へ初出品する。ブースは5ホール 26-43。
◆「第9回 高機能フィルム展」 http://www.filmtech.jp/