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【電池材料】BASFとNornickel、共同で市場に供給

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SnapCrab NoName 2018 10 23 15 8 51 No 00 R BASFは、欧州の自動車市場に向けた電池材料生産の最初の立地として、フィンランドのハルヤヴァルタを選択した。同工場は、ノリリスク・ニッケル社(Nornickel)が所有するニッケル・コバルト精錬所に隣接して建設される。
 今回の投資は、昨年発表したBASFの4億ユーロに及ぶ多段階投資計画の一環で、2018年にハルヤヴァルタで開始した電池材料の初期生産を活かしたもの。2020年後半の稼働を計画しており、BASFの電池材料により、年間約30万台のフル電気自動車を供給できるようになる。ハルヤヴァルタの新工場では、水力、風力、バイオマスなど、この地域の再生可能エネルギーを利用する。
 さらに、BASFとNornickelは、Nornickelの金属精錬所からのニッケルとコバルト原料の長期的、かつ市場ベースの供給契約に調印した。これにより、欧州における電池生産用原料の現地調達および確保が可能となる。この投資はまた、欧州の電池生産バリューチェーンに向けたEU委員会のアジェンダに対するBASFの支持を強化するものでもある。BASFはさらに、電池材料の新生産工場の建設に向けて、欧州でのさらなる立地の評価を進めていく。
 「ハルヤヴァルタへの投資により、BASFは全ての主要地域において現地生産をもち、よりお客様の近くで、急速に成長する電気自動車市場をさらにサポートできるようになります」と、BASFの触媒事業本部プレジデント、ケニス・レーン氏は述べている。「Nornickelの協力のもと、私たちは原料供給、および電池材料技術・生産に関わる業界のリーダーの取組みをつなぐ、強力なプラットフォームを構築しています」。
 「BASFの新工場とNornickelの金属精錬所を同じハルヤヴァルタに設置することにより、国内のニッケルとコバルトの供給への比類のないアクセスが可能になるでしょう」とBASFの電池材料事業部シニア・バイスプレジデントであるジェフリー・ロウ氏は述べている。「当社のハイ・ニッケル系正極材料は、エネルギー密度と走行距離を向上させる上で重要な材料です。この世界規模の生産設備により、信頼性の高い供給と緊密な協力が可能になり、BASFは主要なOEMおよびセル・サプライヤーが掲げる、欧州のe-モビリティ成長戦略に貢献していくことができます」。
 Nornickelの販売・調達・イノベーション担当バイスプレジデントのSergey Batekhin氏は、「長期的な戦略的パートナーであるBASFとの提携を拡大することができ、嬉しく思っています。この合意は、世界の電池材料市場での存在感を拡大し、正極材のリーディングサプライヤーと長期的な協力関係を確立するというNornickelのより広範な戦略において、重要な要素です」と述べている。
 またBatekhin 氏は次のようにも述べている。
 「電気自動車は世界のニッケル産業を変える大きな可能性を持っていると信じています。Nornickelは、 精錬ニッケル製品の世界のリーディングサプライヤーとして、この変革をサポートできるユニークな立場にあります。特に、当社が欧州をはじめ世界のグリーン経済の発展を支える重要な役割を果たせることを誇りに思います。Nornickelは、資源基盤の持続可能な長期的発展および、世界的な材料サプライチェーンにおける責任へのコミットメントを改めて表明します」


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