共同印刷(株)は、低温充填や低温輸送で効果を発揮する耐ピンホール機能フィルム「ピンノット(TM)」を開発した。10月2日から東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2018-2018 東京国際包装展-」へ初展示し、販売を開始する。
同社は、持続可能な社会の形成に貢献するため、環境に配慮した製品づくりに取り組んでいる。その一環として、パッケージに生じたピンホールによる製品のロス軽減に注力してきた。
ピンホール破袋は、製品ロスに直結するだけでなく、漏れた内容物でカビなどが発生して周辺製品までも汚染されたり、返品による余計な物流費が掛かったりするケースもある。得意先へのヒアリングからは、ピンホール破袋は慢性的に発生していることが分かっており、原材料の高騰もあって迅速な対応が求められている。
ピロー包装袋のピンホール破袋は製袋充填や輸送時などさまざまな場面で発生する。そこで、ピンホール破袋の発生メカニズムを調べた結果、屈曲によるダメージが主因だと分かった。また、低温充填や低温輸送時にピンホール発生のリスクがさらに高まることも判明した。
こうした調査結果を踏まえて開発されたのが、耐ピンホール機能フィルム「ピンノット」。特長は、一般的なピロー包装袋と比較して、製袋充填や輸送で受けるダメージに強い点。また、過酷な低温充填や低温輸送でも効果を発揮する。
ピンノットは、10月2日から5日まで東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2018-2018 東京国際包装展-」へ初展する(同社ブース:東6 ホール E24-001)。今後は、本品を業務用食品や水性塗料などの業界を中心に提案し、製品ロス軽減に貢献すると共に、生活・産業資材系事業のさらなる発展に努めていく。
※1 NY(nylon:ナイロン)とLLDPE(linear low-density polyethylene:直鎖状低密度ポリエチレン)を貼り合わせたフィルム
※2 ゲルボフレックステスターを用いてフィルムを1000 回屈曲させた後、フィルムのピンホール数を計測
※3 高負荷試験:重力加速度3.5G、周波数10~40Hz、20 分間(通常のトラック輸送:重力加速度1.5G)