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【Printing】ハイデルベルグ、デジタル社会に対応するパッケージ印刷向けソリューション“Think out of the Box”を披露

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SnapCrab NoName 2018 6 13 8 55 43 No 00 R  2018年5月16日、世界中から400名を超える顧客が、ハイデルベルグ本社、ウィスロッホ-ヴァルドルフ工場で開催されたパッケージングデイに参加した。今イベントのモットーである、“Think out of the Box”(既存の枠組みのとらわれない)のもと、B1サイズのインクジェット(IJ)デジタル印刷機「プライムファイア 106」が初披露された。これまでプライムファイア 106は、導入した顧客の印刷会社もしくは研究環境でのみ観ることができたが、今回はイベントの会場となった「プリントメディアセンター パッケージング」に設置され、パッケージ印刷向けソリューションの世界最大のデモセンターで、多様なデモを観ることができるようになった。後加工を含め、オフセット印刷とデジタル印刷をプリネクトワークフローで統合する印刷機メーカーとして、ハイデルベルグはパッケージ印刷に新たなビジネスモデルをもたらす。
 「ハイデルベルグはパッケージ印刷分野での先進的な取り組みを行っており、今日の要求だけではなく、デジタル化時代の将来的な要求にも応えることができます。私たちは、お客様の生産性と利益をより向上させます」と、ハイデルベルグの取締役のライナー・フンツドルファー氏はオープニングで述べた。これは、カラードルック・バイヤースブロン社の取締役トーマス・プフェファレ氏とマーティン・ブルッテル氏も同感している。
 カラードルック社は、長年にわたりハイデルベルグの顧客であり、自社のビジネスモデルの成功を何度も見てきた。昨年末から、プライムファイア 106はカラードルック社に導入され、2018年1月中旬からフィールドテストが開始された。プライムファイアは、既存の打抜き機と組み合わせた高品質のデジタル印刷をカラードルック社に提供する。また、ヨーロッパ全土に向けてパッケージを製造する同社は、2017年からデジタル印刷とレーザーダイカッターを使って製造している。
 「パッケージング・デジタル」という新たなビジネス分野で、カラードルック社は、カスタマイズやパーソナライズされたパッケージから、マスカスタマイゼーションまでを、同社のオンラインショップ“designyourpackaging.de”で提供している。これによりカラードルック社は新たな顧客獲得を目指している。カラードルック社はプレミアムパッケージの製造は、高度に自動化された最新世代のスピードマスター4台を使って製造している。

パッケージ印刷のトレンドに応えるインフォメーションツアー
 パッケージングデイでは、来場した顧客に、今日あるいは将来のビジネスモデルへのアイデアやインスピレーションを得てもらうため3種類のインフォメーションツアー「Packaging as you like」「Operational Excellence」「Special Applications」を用意した。それらのツアーを通して、パッケージ印刷のトレンドや、それに対応するハイデルベルグのソリューションが実演された。
 また、サフィラ製品を含むライフサイクルソリューションズとサービスは、高品質、生産性、信頼性を実現するために欠かすことのできないハイデリベルグのソリューションで、クオリティブランドとして10周年を迎えた。

カスタマイズパッケージへの要求が増加
 パーソナライズやカスタマイジングが増加するトレンドに対応するソリューションは、オフセット印刷工程へのデジタル工程のシームレスな統合。インフォメーションツアー「Packaging as you like」では、スピードマスターXL106-6Lとプライムファイア 106を使い同じデータを印刷するデモが実施された。例えば、商品の紹介時や初期売出し時には小ロットで生産し、のちに本格的な販売が開始する際はオフセット印刷で生産するなど、新しいデジタル生産加工と既存のオフセット生産加工のシームレスな統合がデモンストレーションで紹介された。
 また、製品のハイライトとして単独で行われたプライムファイア 106のデモンストレーションでは、パッケージのバージョニングとパーソナライズでクライアントに付加価値を提供するデモが実施された。
 インフォメーションツアー「Operational Excellence」では、コスト削減や利益確保のプレッシャーをどのように克服できるのかを、時間とコストの削減に焦点を当てて、受注から製造、納品にわたるプロセスチェーン全体の最適化として実演した。生産性の指標であるOEEは今目20~255にとどまっているが、この数値は50%以上にまで改善することができる。オペレータが生産性に与える影響を組織的に最小限にし、透明かつ正確なパフォーマンスデータをリアルタイムで収集するスマートなプロセスがそれを可能にする。「Operational Excellence」は、高度に自動化した方法により工程を繋げ、他に追随されないような生産性を達成することを意味している。
 drupa 2016でハイデルベルグが唱えた自動運転印刷コンセプト「Push to Stop」を実現するテクノロジーのハイライトとして、スピードマスターXL106-6+Lで6色のジョブを実施した。ウォールスクリーンXLとインテリスタート2を備えたプリネクトプレスセンターXL2は、オペレータが一切の介入をすることなく印刷機がジョブチェンジを連続して自律的に行う。オプションとして搭載されていたハイカラーマルチドライブは、任意の胴のインキングユニットをメインドライブから切り離し、インキングユニットを独立して洗浄することができるため、刷版交換、圧胴洗浄、ブランケット洗浄、インキローター洗浄などの作業をすべて同時に行うことができ、ジョブ替えの大幅な短縮を図ることができる。
 インフォメーションツアー「Special Appcilations」では、費用対効果の高い方法で、様々な用途に対応するパッケージ製造の実演として、フォイルスター搭載スピードマスターXLIO6-8P+LYYLとスピードマスターXL75アニカラーのデモンストレーションが実施された。スピードマスターXL75アニカラーでの2台の小ロット、高付加価値の化粧品パッケージ印刷を蒸着紙に行うデモンストレーションでは、複雑な付加価値の高い仕事をワンパスで行い利益を生み出すためにアニカラーの機能を最大限に活用した実演が行われた。


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