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【ポリアミド樹脂】ユニチカ、自動車ダクト部品耐熱ブロー成形用グレードを開発

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ユニチカ(株)は、様々なブロー成形工法や自動車ダクト部品の性能要求に適用可能な、ブロー成形用ポリアミド樹脂製品群を開発した。

 同社が開発した耐熱ブロー成形用樹脂は、ベース樹脂の選択幅が広く、溶融粘度の調整が可能であることから、ユーザーへの最適提案が可能で、自動車エンジン部品の吸排気用を中心としたダクト・配管の樹脂化による軽量化の取り組みに寄与できるものと考えている。

1.開発の背景

 近年、環境意識の高まりに伴い、世界的な排出ガスの削減ニーズが高まる中、燃費向上を目的としたエンジンのダウンサイジング化と、それに伴う動力低下を補完する技術であるターボチャージャーの採用が進んでおり、ダウンサイジングターボ車の生産台数は急速に拡大している。

 ターボチャージャーとエンジンを繋ぐターボダクトは、高温の気体が流入するため、従来は金属が利用されていましたが、最近では、ブロー成形技術により成形されたポリアミド6、66樹脂を中心とした、エンジニアリングプラスチック樹脂製ダクトの採用事例が増えている。

 この採用事例の増加を受け、ブロー成形工法もダイレクトブロー成形のみならず、サクションブロー成形、3次元ブロー成形など、幅広い工法の導入が進んでいる。また、さらなるエンジンダウンサイジング化が進むと、より高い耐熱要求が顕在化するため、PPSなどのスーパーエンジニアリングプラスチック樹脂の採用事例も出てきている。

 以上のようなブロー成形工法の台頭、耐熱要求の広がりに伴う樹脂製品への要望の多様化に応じるため、当社は独自のポリアミド樹脂設計とコンパウンド技術を基に、様々な工法・性能要求に適用可能な「自動車ダクト部品耐熱ブロー成形用グレード」を開発した。

2.耐熱ブロー成形用樹脂の特長

 新たに開発した「自動車ダクト部品耐熱ブロー成形用グレード」は、ポリアミド6樹脂、ポリアミド66樹脂、高耐熱ポリアミド樹脂「XecoT」の3種の樹脂をベース樹脂として選択できるため、様々な耐熱要求に対応可能となっており、エンジン吸排気系を中心に様々な用途展開が考えられる(図1)。また、高耐熱ポリアミド樹脂「XecoT」は耐熱性以外にも優れた耐薬品性や冷却水に対する耐久性(LLC耐性)から、エンジン冷却水の配管などにも適した材料になる。

 当社が開発した耐熱ブロー成形用樹脂は、当社独自の樹脂設計とコンパウンド技術を基に、様々なブロー成形工法に適した溶融粘度の調整が可能。

2018 01 15 unitika

3.今後の展開について

 「自動車ダクト部品耐熱ブロー成形用グレード」は、主たるアプリケーションである自動車エンジン部品の吸排気用を中心としたダクト・配管向けに、製品開発・用途開発を積極的に進め、2022年度に10億円の販売を目指す。

 今回の製品については、2018年中に以下2つの展示会への出展が決定している。

第10回オートモーティブワールド~第8回クルマの軽量化技術展~

日程:2018年1月17日(水)~1月19日(金)

会場:東京ビッグサイト 東7ホール 小間番号E73-114(ユニチカブース内)

第32回 CHINAPLAS 2018~第32回中国国際プラスチック・ゴム工業見本市~

日程:2018年4月24日(火)~4月27日(金)

会場:上海国家会展センター(NECC)ホール7.2H小間番号R21

   ※中国・上海・青浦区崧澤大道333号


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