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【地熱発電】出光興産・国際石油開発帝石・三井石油開発、秋田県小安地域における地熱発電に向けた仮噴気試験実施

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 出光興産(株)国際石油開発帝石(株)三井石油開発(株)は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の助成を受け、2011年より秋田県小安地域にて地熱開発の共同調査を行っているが、このたび、掘削した井戸の能力を把握するために仮噴気試験を実施した。
 日本には世界の約10%の地熱資源が存在しており、アメリカ、インドネシアに次ぐ世界第3位のポテンシャルを有している。地熱発電は天候に左右されずに安定的な電力供給が可能な再生可能エネルギーとして注目されており、東日本大震災以降、国立・国定公園内の地熱開発にかかる規制緩和や再生可能エネルギー固定価格買取制度施行に伴い、現在、国内各地で調査・開発が進められている。小安地域においては地下資源の探査・井戸の掘削・蒸気の供給など地熱開発のノウハウを有する3社が共同で2011年より開発を進めている。
 これまで、第1段階として、地表調査(地表地質調査、重力探査、電磁探査など)を2011年度に完了しており、第2段階として、2012~17年度に、(1)掘削調査、搬入路整備など、調査初期段階に地下構造や地熱の貯留状態を調査するために掘削する井戸「構造試錐井」OYE-1~7号井掘削を行い、地質構造、地下温度、透水性などを調査、(2)温泉モニタリング調査(近隣の温泉井において、温泉水の温度、湧出量、化学成分をモニタリング)を行っている。
 今後、2012年度より掘削した構造試錐井のうち、2016年度に掘削したOYE-6号井にて仮噴気試験(井戸の掘削に附帯して実施する蒸気の有無を確認する短期間の試験)を実施。この試験を通じて、井戸の噴気能力(蒸気量)、地下温度、地熱流体の化学成分、井戸周辺の透水性などについて詳細な検証作業を行う。 
 今後の予定として、今回の仮噴気試験をはじめとした今後の調査結果をもとに、第3段階の調査(試験井(数週間の生産・還元試験を実施するための生産井や還元井と同規模の井戸)掘削、生産・還元試験、貯留層能力評価、環境調査など)への移行を2017年度中に判断する。


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