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【接着性樹脂】三菱ケミカル、共押出成形によるPPとPVCの接着が可能な「モディック」の新グレードを開発

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三菱ケミカル(株)は、接着性樹脂「モディック」について、ポリプロピレン(PP)とポリ塩化ビニル(PVC)と接着できる新グレードを開発した。

 モディックは、ポリオレフィンやポリアミド、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)等の極性樹脂または金属に対して優れた接着性を有しており、食品包装・建材・自動車等の幅広い分野において、多層フィルム・シート・ブロー形成品・金属被服などの用途で広く採用されている。

 もともと、PPおよびPVCは、それぞれ汎用樹脂としてあらゆる用途で使用されているが、これらの樹脂の極性が大きく異なることから、多層フィルムなどの製造で用いられる共押出成形では、これらの樹脂を接着させることは非常に困難であると言われ、接着させるためには溶剤型の接着剤を塗布して貼り合わせる工程等が必要であった。

 今回開発された新グレードは、PP、PVCのそれぞれと親和性の高い成分の分散をコントロールすることによって、PP-モディックの界面およびPVC-モディックの界面を強化させ、優れた接着性を発現させる。これにより、従来は難しいとされていた共押出成形によるPP、PVCの接着が可能となった。

 さらに、PVCと新グレードを共押出することで製造したフィルムは、PPと熱融着する性能を有し、貼り合わせ工程の省略化に大きく貢献できる。

 また、この新グレードにより、今後、自動車、建材などの様々な分野において、PP、PVCの特性を兼ね備えたこれまでにない構成を有するフィルム、シート、異形押出品などの創出に貢献できるものと期待している。

1.ポリプロピレン・ポリ塩化ビニルとモディック新グレードとの界面拡大写真 

2017 09 27 m chemical1

2.モディックの被着体一覧 

2017 09 27 m chemical2


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