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【PET樹脂】東洋紡、世界最大手インドラマ社、岩谷産業と、重合技術をライセンス契約

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東洋紡()は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂製造で世界最大手であるタイ王国のインドラマベンチャーズ岩谷産業()と、重合技術・特許についてライセンス契約を締結した。

 この技術には、東洋紡が独自に開発したアルミニウム触媒「TOYOBO GS Catalyst®」が使用される。本年6月、インドラマベンチャーズは、PET樹脂の本格的商業生産を開始した。

1.「TOYOBO GS Catalyst®」について

 PET樹脂を製造するには、原料のほかに重合反応を促進するための触媒が必要となる。従来はアンチモン、ゲルマニウムなどのレアメタルや重金属の化合物が主流であった。

 東洋紡が2002年に独自に開発したアルミニウム触媒の「TOYOBO GS Catalyst®」は、貴重な資源であるレアメタルを使用していません。また重金属を含まないこと、製造した樹脂がリサイクル性に優れていることから、環境負荷低減に貢献できる。東洋紡は、PET製造世界最大手で、全世界に製造拠点を持つインドラマベンチャーズ(インドラマポリマーズ社)とライセンス契約することにより、「TOYOBO GS Catalyst®」をグローバルに展開していく。

2017 09 22 toyobo12.「TOYOBO GS Catalyst®」を触媒としたPET樹脂の特長

(1) 透明性と熱安定性が高く、リサイクル性にも優れている。ペットボトルをはじめ、フィルム・シート、繊維、各種成形品など、幅広い用途展開が可能

(2) 耐水性・耐候性に優れる特長を生かし、東洋紡の太陽電池用バックシートフィルム「シャインビーム®」にも使用

3.今後の展開

2017 09 22 toyobo2 インドラマポリマーズ社で製造される「TOYOBO GS Catalyst®」を用いたPET樹脂は、サントリー食品インターナショナル株式会社の飲料用ペットボトルでの採用が決まった。

 東洋紡は今後、インドラマポリマーズ社、岩谷産業との関係を強化し、「TOYOBO GS Catalyst®」のグローバル展開をる。また、岩谷産業は、インドラマポリマーズ社の販売代理店として、東洋紡が製造する樹脂を、飲食品用ボトル・一般フィルム・シート用途に販売していく。

 東洋紡は、「TOYOBO GS Catalyst®」のグローバル展開を通して、地球環境の負荷低減に貢献する。東洋紡は長年、繊維製造においてインドラマ社と協力関係にあり、2014年にはドイツのエアバッグ用原糸メーカーPHP社(本社:オーベルンブルク)を共同で買収するなど、さまざまな分野で提携している。

【会社概要】

・インドラマベンチャーズ

 (インドラマポリマーズ、本社:バンコク、CEO:D. K. Agarwal)

・岩谷産業(株)

 (本社:東京・大阪、代表取締役社長:谷本光博)


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